■ 20年以上の耐久性
■ 製品の10年保証
■ 基本的にメンテナンスフリー
(詰まりがあっても短時間で容易に解消できる)
ベンチュリ効果とは
液体の流れを絞ると流速が増加し、圧力が下がる現象で小径ノズルでも排出量を確保できます。
コアンダ効果とは
粘性流体の噴流が近くの壁に引き寄される現象でメッシュストレーナーにより乱流状態になるとより効果的です。ノズル周辺の現状によりノズルに向かって整流されます。
エジェクタ効果とは
減圧になった液体に周囲の流体が引き込まれる現象でノズルの向い整流されたドレンを引き込みます。
流体は粘性を有していますが、気体の動粘度は液体よりも大きくなります。その理由は、圧縮体と非圧縮体の性質の違いにあります。流体が円管の中を通過するとき、気体は圧力のかかる向きに対していろんな角度へ押し出されますが、液体は圧力の方向に押し出されて流れていきます。この違いが動粘度の違いとなって現れます。
100°Cの飽和蒸気の動粘度は、水の73倍も大きい
100°Cの飽和蒸気の動粘度:20.51㎟/s
100°Cの水の動粘度:0.29㎟/s
トラップの内部にはベンチュリーノズルが取付けてあり、動粘度が低い凝縮水が優先的に排出されます。凝縮水がノズル部分に達すると、蒸気は水に邪魔をされるため通りにくくなります。その結果、蒸気の排出量が削減されるため、その分の燃料代が削減できる事となります。
ARISTIノズル式トラップの構造
・ARISTIトラップは固定式のノズル方式です。
・連続排水方式のため、安全率は1となります。
メカニカルトラップの構造
・従来のスチームトラップは、蒸気と水の比重差や温度差を利用したメカニカル構造で出来ています。
・従来のメカニカルトラップには、凝縮水が少ない時に蒸気の漏洩を防ぐためにフロート式や温度差で形状が変化する熱動式などの弁で排出口を塞ぐ機構があります。
・間欠排水となるメカニカルトラップの排水能力は、凝縮水発生量の1.5~5倍の安全率を見込みます。
・従来のスチームトラップは稼働部分がある為、耐久性が概ね2~4年で、トラップ交換等の費用及びメンテナンス費用が必要となります。
動粘度は、密度で大きな差が生じます
・密度が大きい水は非圧縮体のため、圧力を受けると反対方向へスムーズに押し出されます。
・密度が小さい蒸気は圧縮体のため、圧力を受けるといろんな方向に動き回り、スムーズに排出できません。
従来のメカニカルトラップは可動部分が多いため、使用時間の経過とともに蒸気漏洩量は増える傾向となります。
・可動部分の摩耗や変形による動作不良
・スケール付着による閉鎖不良
・弁座の摩耗などによる密閉性の劣化
トラップからの蒸気漏れは、稼働設備に変化が現れません。
・・・気づかない
配管内部は目視確認が出来ない。・・・蒸気漏れの診断は非常に困難。
ARISTIトラップは可動部がありません。
・よって、従来のメカニカルトラップのようなトラブルは発生しません。考えられるトラブルはノズルやストレーナの詰まりですが、このようなトラブルでは蒸気の漏洩は発生しません。
トラップの詰まりは、配管の表面温度を測ることで簡単に見つけることができます。
・詰まりはストレーナの清掃やノズル交換で簡単に改善することができます。
・ノズルの交換作業は10分程度で完了しますので、設備の稼働に影響を与えません。
・従来のメカニカルトラップでは、設備後の能力調整はできません。
・事前の凝縮水量計算で過小評価すると設備後の稼働に支障が生じるため、トラップの選定は過剰な安全率を見込んだものとなり、蒸気漏れの大きな原因の一つとなります。
ARISTIトラップは、設置後に最適な状態へ調整を行うことができます。
・ARISTIトラップは、稼働中の状態を診断して、ノズル交換により最適な状態に調整することができます。
・ノズル交換作業は10分ほどで完了しますので、稼働中の設備に影響を与えません。
・実際の凝集水量に合わせて調整できるので、蒸気の漏洩量を最小限にすることができます。
オリフィス式トラップと何が違うのか?
・薄板に小穴を設けた複数枚のオリフィスを組み込んだオリフィス式トラップというものがあります。
・作動の原理は、ARISTIトラップと同じですが、トラップ設置後の流量調整を行うことは出来ません。
・また、オリフィスの形状等からも経年劣化の影響による蒸気漏れが避けられません。
・ARISTIトラップは、長期に渡り初期能力を維持する高耐久性能を有します。